ほんのブログ

 

 
■ストレスタンパク質
 
HSP
GRPグルコース飢餓によって誘導される
 
HSP発現の制御
 
・熱ショックなどのストレスに曝されると、
HSF-1は3量体を形成して活性化され
HSP遺伝子のプロモーター領域であるHSEに結合し、
HSP遺伝子の転写を活性化して結果的にHSPの生産を増加させる。
 
・ストレスが去った場合には、HSPはHSF-1に再び結合してこれを不活性にし
HSP自身の誘導を抑制する。このようにHSPはHSF-1の活性化によって誘導される
一方で、HSP自身がHSF-1の活性化を制御するようなネガティブなフィードバックも働いている。
 
■HSP70のシグナル伝達
 
HSPは分子シャペロン(自身は変化せず、細胞内のタンパクが正しく機能するように補助する)としての
機能のほか、熱ショック、活性酸素放射線などのストレスによるアポトーシスを抑制する働きがある。
 
①熱ストレスや酸化ストレスなどの刺激は、
細胞内シグナルであるMAPキナーゼ(MAPK)
カスケードの一つであるJNK(Janus kinase)を活性化しアポトーシスを誘導する
HSP70はJNKの活性化を阻止してアポトーシスを抑制することが知られている
 
②種々のストレスは、ミトコンドリアから細胞質にシトクロムcを放出し、
Apaf-1(apoptotic protease activating factor-1)、
プロパスパーゼ-9と作用してアポトーシスを誘導
HSP70はアポトーシスを抑制(機序は書いていない)
 
■HSP70とHSP72
・HSC73 (HSP70 cognate):細胞質に構成的に発現している
HSP72(HSP70 inducible):ストレスに応じて細胞で誘導される
 
【応用可能箇所】
 
■イントロとして・・・
 
①プレストレスによって、ポストストレスに対する抵抗性が増大する。
あらかじめ、非致死的な熱ストレス(プレコンディショニング)を与えられた細胞はストレスタンパクの増大によって、その後与えられる致死的な熱ストレスに対してその細胞の障害の程度が小さくなる。
②あるストレスに対する抵抗性を獲得すると別のストレスに対しても抵抗性が強まる
 
HSPの誘導が虚血による梗塞部位を狭め、その後の機能回復にも有効であることを示している。
Heat shock proteins and cardiovascular System. Knowlton AA
 
運動によって生じるどのようなストレスがHSP誘導を引き起こすのかについては不明な点が多い
・体温変化を防ぎながら運動させても、骨格筋でHSP70は誘導される
・筋収縮そのもの、運動に伴う、虚血-再灌流、活性酸素の発生、細胞内カルシウムレベルの増加
浸透圧の増大、グリコーゲン飢餓、乳酸発生によるpHの低下・・・・???
 
うん
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